デューク東郷
ゴルゴ13が好きだ。
自分はどちらかで言えば完全にファンの側なので、デューク東郷という人名がどの程度人口に膾炙しているか知らないが、念のため紹介するとこの人↓である。
”括約筋”だけで出生国を見抜くとは只者ではない(只者ではないが)。
出会ったのは中1の頃。トリビアの泉か何かで見た。
初めて知ったときはただのネタ漫画だろうと思っていたが、実際に読んでみるとこれがまた面白い。
中学生~高校生くらいまで、結構な頻度で読んでいたし、テレ東で放映されたアニメもちゃんと見ていた。
アニメの放映中は地元の友達S君と会うたびにゴルゴ13の話をし、cv.舘ひろしが最高にシブいだのエンディングがイカしてるだの頭の悪い会話を繰り返していた。
高3の時のセンター試験本番の前日も日本史の一問一答ではなくゴルゴ13の単行本を開いていたし、本番当日の朝も早く起きすぎてしまったので家でゴロゴロしながら読んでいた。
ちなみにセンター試験は爆死し、滑り止めにすら落ちた。
話が逸れたが、自分の青春時代はゴルゴ13と共に合ったと言っても過言ではない。
大学に入ってからあまり読まなくなったこととセンター試験の結果は関係ない。たぶん。
よくある話の流れとしては
①国際政治の大物(もしくは団体の幹部)が敵国(及びライバル的存在)を消すことを目論見てゴルゴに暗殺を依頼する
②ゴルゴが娼婦(及び行きずりの女)を抱く
③ターゲットを殺す・戦う
④ゴルゴがクールに去っていく
というもので、もちろん水戸黄門のように同じパターンの話を永遠に続けているわけではないが、多いのは上記の流れである。
この漫画の一番の見どころは恐らく
④の暗殺・戦闘シーンであるが、
③のベッドシーンにもかなり力が入っている。
インターネットの魔窟ヤフー知恵袋にもこんな質問が転がっていたりもする。
さいとう・たかを先生はエッチだと思う。
本当のキッズか子供のフリをしたむさ苦しいおじさんかは分からない。
画面の向こうに誰がいるのか分からないのがインターネットの良いところだ。
参考までに貼っておくとこんな感じ。
1枚目は獣のような表情であるにも関わらず、2枚目は完全に無表情である。
このあたりの対比も興味深い。
不感症の女性を一発で昇天させるテクニック、
そしてどんな女性も満足させる大砲を搭載したゴルゴは男の憧れ全てを兼ね備えていると言えよう。
自分の股にぶら下がった小ぶりなシメジを見下ろして溜息が漏れた。
細かいことはさておき、一連の濡れ場は非常に官能的だと思う
(※個人の感想です)。
一歩間違えたらゴルゴ13で精通を迎えていたと思うし、
思春期からこのような不健全な漫画に触れたことにより性的嗜好が歪んだ可能性は否めない。
彼が抱くのは大概は娼婦であるが、行きずりの女と関係を持つこともある。
ゴルゴからアプローチをかけることはほとんど無く、大体は女の方から寄ってくる。
女性の積極性で言うと、江國香織の小説に近い。
江國香織作品に出てくる年上の女性は常に性欲を持て余しており、気付いたら男性の家に転がり込んでいる。
劇画で描かれるスナイパーの漫画と多くの平仮名で紡がれる女性向けの恋愛小説の近似性を感じずにはおれない。
ゴルゴ13が完全分業制で描かれていることは有名だ。
背景を描く人・モブキャラを描く人・銃を描く人など、
10人程度のスタッフが手分けして製作しているそうだ。
もちろんその中に、
ベッドシーンを描く人
がいると思う。
銃を描く人や主要人物を描く人にいじめられていなければいいが、
劇画のエロ絵を描く仕事というのもなかなかレアだと思う。
こんなことを文章にしたためつつ、
大変失礼ながら広瀬すずが炎上するきっかけになった発言が頭を過った。
「きっと大人になって年齢重ねると
共に本当に劇画を・・・
エロ絵を描くだけでいいの?」
なんてことを思ってしまった。
しかし、よく考えてみたら国民的長寿連載漫画の一部を製作すること以上に
有意義な仕事をしているサラリーマンなどそうそういないと思う。
ゴルゴ13の連載がいつまで続くか分からないが、
濡れ場担当のスタッフには頑張ってほしい・・・と切に願う。